ストーリーと数字でみる2014年「歴史モノ」市場のトレンド
     

国産の有名タイトル

それでははじめに、よく知られている「歴史ゲーム」のタイトルをみてみましょう。
以下で挙げる3つのタイトルはいずれもシリーズ化され、累計でミリオン(100万)を超える出荷数を誇ります。

・「信長の野望」シリーズ、「三国志」シリーズ

光栄(現・コーエーテクモグループ)の「信長の野望」は、1983年(昭和58年)に第一作がPC-6001mkIIなど向けに発売され、様々なプラットフォームで版を重ねてきました。30年目の2013年12月に発売された、14作目となる最新作「創造」はPCとプレイステーション3での発売となりました。PC版と家庭用ゲーム機版が同時発売されたのは初めてだそうです。更に発売後の26日には2014年2月に発売が予定されている「プレイステーション4」でも発売されることが発表されました。

「信長の野望」は同社の「三國志」シリーズと絡み合うように約2年ごとに新作を発売してきました。ゲームのシステム(仕組み)は一作ごとに作り替えられますが、反射神経よりも時間をかけ、考えることを重視するゲームの形態と、すでに小説の題材としては幅広い年代に人気があった戦国時代をテーマにしたことは、ゲームの対象年齢層を広げ、「シミュレーションゲーム」という言葉を世の中に広めました。

「信長の野望」と「三國志」は、それぞれ累計出荷本数が880万本以上、670万本以上とされています。任天堂の「スーパーマリオブラザーズ」やスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト」シリーズと並んで、日本で最も遊ばれたゲームの一つでしょう。

・「真三國無双」シリーズ、「戦国無双」シリーズ、「無双OROCHI」シリーズ

最初の「三國無双」は1997年に光栄から発売されました。このゲームは90年代にカプコンから発売された「ストリートファイターII」を踏襲した「対戦格闘」と呼ばれるタイプのゲームで、「シミュレーション」のイメージの光栄にとって新しいジャンルを開拓したものでした。2000年に『真・三國無双』と改題され、1対1で戦う形式から、1人のキャラクターに対してたくさんの敵が押し寄せてくる形式になり、視点も斜め上方向からに変更されました。敵を一気になぎ払う爽快感と、地図上で自分が操作している武将以外の味方と敵の戦闘の状況を見極めながら進路を決めていかないと敗北してしまうなど、戦略性もあるのが特徴です。現在まで7作が発売されています。
一方、同じシステムを採用し日本の戦国時代を舞台にした「戦国無双」はシリーズは2004年の発売となります。更に2007年には「三國」「戦国」両方のキャラクターが登場する「無双OROCHI」が発売されます。「無双OROCHI」は「戦国無双」の両シリーズの武将が登場しオリジナルストーリーの割合が高くなっています。

2004年の時点で『戦国無双』累計出荷数が100万本を超え、『無双OROCHI』シリーズが2008年時点で150万本。「真・三國無双」は6(2011)だけで80万本が出荷されています。

・「戦国BASARA」シリーズ

カプコンのアクションゲーム「戦国BASARA」は、「戦国無双」の翌年2005年に発売され現在までに3作を数え、シリーズ累計販売本数は220万本です。
「戦国BASARA」は「無双」シリーズと同様に斜め情報から見下ろす視点で、次々に現れる敵を薙ぎ払っていく爽快感が重視されるシステムも両シリーズに共通しています。後発にあたる「戦国BASARA」はより創作性の強いストーリー(海外版では主要キャラクターの名前も実在の戦国武将の名前ではなくなっており、完全なフィクションとみることもできます)と、人気声優の起用などで差別化を図っています。また早い時期からゲーム以外の世界でもアニメや演劇といった展開をみせています。
プラットフォームという点では「無双」シリーズがWindowsや XBOX360でも発売されているのに対し、ほぼプレイステーション2とその後継機である3に絞っているのも特徴です。